研究業績


発達心理学研究 32, 2, 53-67 (2021).
子どもと同居する母親が体験する面会交流の継続プロセス

著者

直原康光・坂野剛崇・安藤智子

カテゴリ

査読付学術論文

Abstract

本研究の目的は,別居・離婚後に子どもと同居する母親が面会交流を継続していくプロセスを明らかにすることであった。6か月から8年以内に別居または離婚し,面会交流を継続していた10名の母親の語りを修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)により分析を行った。分析の結果,母親たちは,<「子どものため」になるか自信のもてない一方で「子どものため」に面会交流を開始>し,<「父親役割」への期待とあきらめの間で揺れながら面会交流を継続>していた。そのプロセスには,<面会交流への不安>と<子どもが離れていかない安心感>との間の揺れや<面会交流が子どものためになることを実感>と<元夫の不誠実な態度が子どものためになるのか疑問>との揺れが認められた。また,これらのプロセスには,離婚後の余裕のなさ,周囲のサポートなどが影響を与えていた。そして,母親たちが感じている困難さ,面会交流を継続できている要因について考察を行った。